
2004年3月のTalk-Delivery
3月11日(Thu)見かけによらず料理好きである。「女の子がお母さんの手伝いをするのは当たり前です。」 という方針のもと育てられたため、子供の頃から心の中でおかんに対し「鬼・・鬼・・。」とつぶやきつつ、 芋の皮を剥き、ネギをきざんできた。 まあ今思えば基礎技術が身についたのも料理好きになったのもおかんのトレーニングによるものなので 『鬼』は取り消し、『板長』くらいの肩書きをくれてやってもよかろう。 今ではついでに『婆さんの知恵袋』的な知識も備わり、料理の際役立っていることだし。 が、わたくしのことである。全て順調にきたわけがない。アホな過ちはやはり満載である。 子供の頃の話に戻るが、少しずつできるようになってくると、『創作意欲』が沸いてくるもので、 本に出ているものをそのまま、というのでなく『新メニュー』『オリジナル』等に手を出したくなるものだ。 で、11才の時、地獄を見たことがある。 当時仲良しだった女の子達も料理が好きで、誰かの家に遊びに行けば『おやつを作ろう大会』が しばしばあった。 その日も我が家でまきちゃんと遊んでおり、作って食べようという流れになった。 ここまではよい。なんと健全な子供達であろうか。「いまだかつてないお菓子を。」とはりきり、 新ホットケーキに決まった。まきちゃんが冷蔵庫から発見した粉チーズを手に、 「チーズケーキみたくなるかも。入れよう。」と言った。「なーるほど。」と言ってわたくしが更に何か・・ と思いついたのはインスタントコーヒーであった。今ならばそんな組み合わせが合うはずないと認識できるが、 今以上にバカな子供時代である。 「まきちゃん、これも入れよう。コーヒー牛乳みたいな味にもなるしさ。」 ここでまきちゃんが「そんなもの入れてくれるな。」と止めてくれれば良かったものを、「そうしよう。」 二人は地獄への扉を開けたのである。 類は友を呼ぶ。まきちゃんもおバカな子であったためこうなった次第である。 ケーキはふっくらと焼きあがり、見た目は合格である。皿にのせ、フォークで口に運んだその時である。 「うぉぉえええええ。」二人同時にボロボロと恐ろしい物体を吐き出す。 甘さ、苦さ、乳臭さそれぞれが自己主張を繰り広げ、なんとも気持ち悪い。 チーズとコーヒーのハーモニーは成り立たぬ。くだらない学習をしてしまった。 その後無言でそれらを捨て、ボケボケ遊んでいると、おかんが帰宅したので「あははー。やっちまったよー。」 と笑わそうとしてみたが、「ばかたれ。小麦粉無駄にして。気持ち悪いの当たり前でしょうが!」と叱られ ますますブルーになった。 そんなこんなをくり返し、現在の『わりかしできるわたくし』に至るのである。失敗は成功の母。 まったくもってその通りである。 |