2004年12月のTalk-Delivery


ようこそ!皆様。ここTalk DeliveryはKatzlaの日常やらぼやき、
何でも一方的に宅配させていただくコーナーです。




          12月18日(Sat) サンタの正体
街中クリスマス一色だ。駅ロータリーの木々は何色ものライトをまとい、ぺかぺかと賑やかである。 どの店にも赤と緑の
装飾がなされ、ダンシングサンタが滑稽に腰を振り
「♪じんぐるべぇ〜♪」 がエンドレスで流れている。
先日、とある男友達と電話にて「クリスマスだねぇ。」などと
手始めに 世間話を切り出したところ、話題はいつしか『自分がいつサンタの正体について悟ったか。』という 方向に進んだ。彼は毎冬、「サンタさんにお願いするものを見にゆこう。」と親にデパートに 連れて行かれたと言う。
そして「これが欲しいのだ。」と指差すと、「へぇ、じゃ心の中でお願いしな。 さて、帰ろうか。」となる。彼はひたすら遠方のサンタさんに願い続ける。当日目覚めるとまさに そのプレゼントを枕元に発見、非常に嬉しいのだが、一目『生サンタ』に会いたかったのに、 「ぐーすかぴーぴー。」爆睡していた自分が悔しくてならなかった、と語る。
さて、 そんな可愛らしい彼も『サンタ』に対し、「何か怪しい。」と疑問を抱くようになる。
デパートで物色中、たまたま高額なものを選んだりすると引きつり顔のパパが
「これはサンタが運ぶの大変 だからやめた方が良い。」やら、怒り口調で「サンタはお前にもっと別なものをあげたいと思っている 、と思うぞ。」と口をはさむ事に気付いたのである。で、彼は「もしやサンタってアンタ??」 と悟り、しばらく寝込むという悲しい過去を背負って生きている。
わたくしも『正体』を悟ってしまった時はそうであった。鈍器で殴られるほどのショックを
受けた ものだった。我が両親のクリスマスの演出は『粋』それはそれは夢のあるものだった。 イブの宴の最中に家の呼び鈴が鳴り、玄関へゆくとドアの前にプレゼントと
『サンタからのお手紙』が 置いてあるのである。「たった今来ましたよ。」といわんばかりに。
我々姉弟は超エキサイトし、 必死で空を見上げて姿を捜すのであった。
からくりを説明すると、こうである。 おとんが「ストーブに石油を入れなくちゃ。」だか何か言ってさりげなく庭に出る。ごちそうに 夢中になっているから、子供達はそれに気付くまい。
おとんは玄関に急ぎ、プレゼントをセットし、 呼び鈴を押して庭から居間へと舞い戻る。
連携プレーにより、おかん叫ぶ。「サンタさんか?!」 その後、プレゼントを開け、
『お手紙』を朗読する。素敵な時間であった。
そして悲しいかな、 わたくしも『その時』を迎えることになる。
とある冬、わたくしは『喉から手が出る』ほど 子犬が欲しかった。我が家の長老犬が死に場所を探しに行ったのか、行方をくらました年だったゆえ 淋しいわ、犬は大好きだわ、で
「サンタさん、今年は犬を是が非でも!!」と願っていたのだった。
毎年、意のままにプレゼントをゲットしてきたわたくし、当然『犬デリバリー』に期待大。
泣きそうなほどワクワクしていた。ところが、だ。例のごとく玄関に走ると犬はいなかった。
何やら他のプレゼントが置かれており、おとんが『お手紙』を読み上げる。
「あなたは犬が欲しかったようだが、貧しく可哀相な女の子が一人いまして、その子にあげることにしたよ。」 と書かれていた。その不幸な少女の為にガマンせねばならぬのは、頭では理解したものの、心がついて来てくれぬ。 脱力し、魂の抜け殻になったわたくしはグラグラ
しながら『お手紙』を拝見した。「ん?」 あることに気が付いた。これはおとんが日頃書く文字にそっくりではないか・・・。 考えてみればおかしい。『サンタ』って外人じゃないか。
なんで日本語で手紙をくれるのだ? そんなにマルチな人物か?サンタ。
そして、だ。小学5年生の子供をなめてはいけない。 親の文字の筆跡鑑定くらいできる歳になってるわけである。
後日、おかんをひっ捕らえ、『取り調べ』を 行った。「ウラは取れている。さあ、吐け。」
責め立てると、しばらく笑ってごまかしていたおかんは ついに自供した。
「お前らがサンタなんだな?」という問いに対し「はい、そうです。」がちょーん。
結局こういうことだ。犬が欲しいとわめき、「絶対お世話をちゃんとしますから!!」
と宣言したところで 全くわたくしは信用されておらず、下の世話や散歩は両親にまかせっきりになるであろうと判断され、 「だらしないこの子に犬などもってのほか。」と
片付けられていたのである。
おとんもおとんで、「えーと、なになに?」なんて『お手紙』を読み上げていたが、
自分で書き綴っておきながら「なになに?」じゃねぇだろ、あんた。深いため息ばかりが
残ったものである。
誰しもが『サンタ』に関する『心の傷』を持っているかもしれぬ。
夢見る子供達よ、どうかこの文章を読まないでくれたまえ。
おねえたんは君達の『失意のきっかけ』になりたくない。
ほらほら、鈴の音が聞こえるよ。サンタさん来たよ♪





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