2007年5月のTalk-Delivery

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   5月27日(Sun)憧れたもの/其の3
さてさて二話ばかり、とんちんかんなエピソードを書いてきたが最終章である。
鼻血や心臓病等に妙に惹かれる『ネガティブ児童』であったわたくしだが、
まあ、一般女子もも一度は夢見るのではなかろうか?という類のものに
焦がれたこともある。

そう、外国貴族のようなお嬢様☆

絵本やTV、芝居などでしばしば目にし、激しく憧れ、その内『わたくしによる、わたくしのための理想像』
が克明になっていった。


大きなお屋敷、玄関を開ければ婆やが「お帰りなさいまし。」、ふっくらとしたペルシャ猫が「みゃ。」と擦り寄り
でっかいシェパードだって駆け寄ってきて愛しそうにわたくしの頬を舐める。
きらびやかなドレスに身を包んだ美人ママンが「おやつを用意してあってよ?」
とヨーロッパ風味の居間でお紅茶を入れながら微笑む。
テーブルいっぱいのケーキやら果物をほおばっていると、二階からガウン姿+お洒落なちょびヒゲを蓄えた
お父様が登場。
「やあ、かつら。お前が飼いたがっていたチンパンジー知り合いに手配を頼んでおいたよ。来週には我が家にやってくるそうだ。」
喜びいさんだわたくしは「まあ、ありがとダディ!!!」と抱きつく。
更に自室は、といえばもちろん広く、『ベルサイユのばら』的なお姫様ベッドがある。
常日頃買い与えられているおもちゃに囲まれ、愉快にのんびりくつろぐわたくし。

ここまできてしまうと、末期の妄想病である。医者に診せるべき『可哀想な娘』。

で、現実は、である。
帰宅時チャリンコを門扉の中に入れようとすれば、けっつまづいて怪我をしブルーになる。
健康管理に気合を入れていたオカンから微々たる菓子しかもらえず、ひもじくて近所の家に乗り込み
「なにかおやつを・・・。(頼)」とせびる始末。
「使った物は片付けろ!」とオトンにどやされ、チンパンのおねだりどころではない。
高級動物の姿はどこにも見当たらず、拾って命を救ってやった恩を完全に忘れた『凶暴雑種猫』が
「しゃあああ!!!」と噛みついてくる。
自分の部屋は与えられていたものの、四畳半の和室は砂壁でポロポロと剥がれ落ちてき、
学習机は入学当時うちのじいさんによって勝手に選ばれた
なぜかガンダム。(悲)
本棚をぶっ倒したものに布団、という『ベッドらしきもの』に寝る日々。

理想と現実が、ちがう。まったくもってちがう。(強)

ある時、せめて自分の空間をできる範囲で・・・と思い立ち、「部屋を洋風にしたい。」と願い出た。
で、「よし、いっちょやったるかい。」と許可が下りた。

まずはペンキ塗りである。一家総出で天井、及び壁を真っ白に塗りたくった。
病室みたいになった。(恐)

大丈夫かよ、おい。と不安になったが、ガタガタ音を立てていた古い木枠の窓も『ブラインド付き出窓』に
工事してもらい、畳にピンクのカーペットを敷き、『偽ベッド』にもオカン手作りのチェック柄カバーを掛け、
なんだかメルヘンな女子部屋になった。
うれしかった、とてもとても。
ついでに、小遣いでパンジーだかなんだかの鉢植えを購入し、育て始めた矢先に異様な虫が湧きまくり、
気持ち悪くてベランダに放置したところ、儚く朽ちていった。(暗)

夢見た、『いいとこのお嬢ちゃん』。
でもまあ、我が家は貧乏じゃなかったし、和気あいあい仲良いし、ここん家の娘でよかったよなあ、と。
だいいち、前出のようなミュージカル調な家と両親だったら
不気味であんまり帰りたくない。(寒)
と、今では思っちゃったりなんぞする♪


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